けっきょく変わらないインセンティブ

えー、1週間かけて10代最後の夏を終わらせてきました。
ふらりと東京に行ったり、ロックフェスに突撃したり、ユーミンを初めて見に行ったり。
いろいろとお付き合い下さったみなさん、ありがとう。最高の夏休みでした。

それに関していろいろ書き留めておきたいのもあるんですが、
とりあえず大学のゼミが無事に決まりました。
上田先生の開発経済ゼミです。


一次選考で大人気の河島先生の文化経済ゼミ(サブカルとも言う)に突っ込んで撃沈し、これで二次で受からなければ俺はゼミ無所属で卒業かよ……と思っていたのですが、なんとか入れて頂けました。
まさに先生のご厚意ですね。こればかりは感謝してもしきれない。
(特に東南アジアなどの)開発経済について学ぶゼミです。俺自身は新興国の自動車や家電メーカーの戦略なんかが好きですし、普段から経済をぼんやり眺めている限り、政府ではなく企業サイドから見ていることのほうが多い気がします。と偉そうに言っていますが、まあわりと好きなところだけ注目しているよってことです。
それに、成績も良くないし(絶対言わねえ!)、開発途上国についての知識もそんなにあるわけでもなく、なぜ通ったかと思えば東南アジア的な顔としか思えないのです、なんて。


そもそも開発経済というか、新興国の産業にアプローチする一番最初のきっかけは、今年の3月末に上海に行った時に見たこのフォルクスワーゲンサンタナのタクシーでした。
なぜ中国でVWの古臭いセダンばっかり走ってるんだ、タクシーがほぼこればっかりじゃねーかバカヤローと。それが最初。
もちろん巨大でデザイン性の高い建築物や、最先端な街並み、ラフな国民性。上海タワー(東方明珠電視塔)にある上海歴史陳列館で見た、ハイカラな港町・上海からの発展の歴史。
クルマでしばらく走れば蘇州という街があって、そこでは日本の農村もびっくりな超ローテク生活。
そのすべてが中国、そしてその一部でしかないということ。

さっきのVWの話に戻るけど、なんでそんなことになってるんだ、ビッグ5はどうしたと。なんでVWだらけなんだと。
あとちょくちょく日系メーカーもいるし欧州メーカーもいるけど、ぶっちゃけ中国の自動車業界ってどうなってるん!?と思って、帰国して年度が変わってからはよく調べ物をした。

中国の自動車産業 [叢書インテグラーレ]

中国の自動車産業 [叢書インテグラーレ]

これが一番わかりやすいですよね。前にも取り上げたけど。
で、こういうものをきっかけに、開発ってなんぞやと。国家がでかくなるってなんぞやと。
っていうか上海の都会っぷりすげー、でけぇー、でも明らかに急造感漂ってるけど!みたいな、それだけですよ、開発経済ゼミの動機。


結局、「すげー! 面白そう! 調べてみたい! 知りたい!」っていうことが一番シンプルで、稚拙ではあるけれど、やっぱり大きなきっかけであるということは変わらない。
いや、面接で隣の席で一緒に受けた人が、「社会人として〜〜、国際社会が〜〜」なんて言ってたけど、正直言って一学生の見える世界なんてたかが知れてるし。大きな世界なんか見えないですしおすし。
なんか、そういうことをもし自分が話したとしたら、それはものすごく空虚なものになるんじゃないかなって思うんです。
そうじゃない人=世界が本当に見えている人もいるのかもしれないけど、たいていの学生にとっては、みんな似たり寄ったりで現実味のないことでしょ、はっきり言って。
少なくとも俺は、どんなに背伸びしても、そんな中身のない意識高い発言しかできないわけだから、それだったらもっときっかけをシンプルに、自分がやりたいという気持ちをもっと素直に伝えればいいと思う。
バイトもそれで通したし、俺はそのほうがいいのかもしれん。


というわけで無事にゼミが決まりました(顔で)。