君にサープライズ!(『涼宮ハルヒの驚愕』レビュー前編)


5月25日・26日で『涼宮ハルヒの驚愕』読了しました。
あっという間でしたが、4年間待った甲斐はありましたね。
思うことは多々ありますが、新たに判明したことが多すぎてまだ頭の中でまとめきれていません。
とりあえずいくつかのChapterに分けて、書いていくことにしましょう。
ハルヒワールドにどっぷり浸かってる人向けです。っていうか読んでいい人はいるのか?と思う。誰に対しても盛大なネタバレになるから、


1.自分のこと

『分裂』発売直後の2007年春からこのシリーズを読み始めています。高校入学してしばらく経ってからですね。
だから自分にとって、初の新刊ということになるのかな。ファンであった期間がそのまま『驚愕』を待つ期間でしたから。
その間、オフィシャル/アンオフィシャルを問わず、関係した文章はすでに本編9冊分を超えるほど読んでいます、アホなので。
書籍としては三才ブックスから出版されている『超読解涼宮ハルヒ』というかなりQualityの低い非公式副読本が最たる例。はっきり言って大学の三流のヲタサーが書いたような内容。俺がそこまでボロクソに言い切る理由は簡単で、これだけたくさんの数を擁しても、書き手たちがただのヲタクライターだから=広範囲教養に欠けるから、予想・考察(これが当たっているかどうかはどうでもいいこと)の根拠が、ほとんどヲタク的サブカルチャーの中からしか持って来られていない、それが腹立たしいのだ。
もっとたくさん知識を持った人が様々な分野から考察してみるべきだったと思う。
他アニメをパロディしまくるだけのアニメなどが嫌いなのと似たようなものだ。これも言っておけば、そういう理由で『生徒会の一存』、15分で諦めましたw


とは言え6月15日に発売される『涼宮ハルヒの観測』(文庫のサイズと価格だよ! やったねなめちゃん!)が出るまで感想を書くのを待つというのもなんかアレなので、『観測』は答え合わせにするとして、今は自分の思うことを書きなぐっていきます。



2.超能力者のこと

まずは“三大勢力”と、それらと対立する“新三大勢力”の関係者の話。まずは超能力者。

橘京子はなんと最後の最後まで利用されっぱなしでした。
佐々木・橘・藤原・周防のなかで一番人間味あふれながらもおっちょこちょいな役回りだったのですが、噛ませ犬か……『陰謀』での登場が一番早かっただけに期待していたのですが! 佐々木の閉鎖空間に最後に突入するための道具的役でしかありませんでしたね。
しかし、「古泉が機関のリーダー・創立者である」という情報をキョンに流しています。真偽の程は分かりませんが、ハルヒシリーズの登場人物は、ミスリードを誘うようなことは言っても、あからさまな嘘はあまりつかないので、ある程度信憑性があるんじゃないかな。
となると、『陰謀』第二章でで古泉が話していた「自分は末端の人間である」というのは偽りだったということになるから、結局どちらかが嘘をついてることになってしまう?
涼宮ハルヒの微笑』においては、「機関」はハルヒを復活させるためにキョン(高校卒業から数年経っている)が過去に戻り、鶴屋家の協力を得て設立した、ということになっているので、それをもし古泉が何らかの形で行うことが出来ていたとしたら? つまり20〜30何歳の古泉が、中学生の自分に気付かれないように過去に戻り、「機関」の影のリーダーとして奔走していたら?
橘も古泉も嘘をつかない。という前提で、周防九曜や藤原が身近にいる状況にいる(=タイムスリップなどを認知している)橘が、わざとそういう言い方をする理由も説明がつかないわけでもない。ただし双子トリックに近いものになってしまうので、予想している俺も少しひっかかるんだけどね。


古泉君は今回初めて朝比奈さん(大)との解逅を果たしています。
朝比奈さん(大)と未来人陣営が、情報を読み取る能力に長け、また宇宙人の地球への/未来人の過去への干渉を快く思わない古泉をかなり警戒し、接触を避けていたことが今回明かされています。
これについては後編で触れることにしましょう。