優しい忘却

タイトルに同じ単語が続いていますね。偶然です。

遅ればせながら、スノーボードハーフパイプショーン・ホワイトが優勝した映像を見ました。あまりに神懸かってて、つい大爆笑してしまった。圧倒的だ。とんでもない大技を繰り出して成功させて、素人目に見てもブッ飛んでダイナミックで……コイツに勝てというのは国母や青野がかわいそうだ。ショーンと愉快な仲間たち状態だったらしいですね。
どうでもいいけどなぜかプレデターみたいになった国母の写真がある。例によって産経かと思ったら意外にも時事通信でした。

今髪がめちゃくちゃ長いです。今の若い子の尺度で見たらそこそこ普通ですが、癖毛で不肖だから短髪が標準の俺は、3日以内に床屋に行かないとアタマが爆発してしまいそうです。長いうえにうねうねしてるからスカッとしてないんですよね。
昔よりは前髪を下ろせるようになりました。ある程度長さがないと降ろせないけど、伸びてきた時はちゃんと(世間一般の普通)ドライヤーかければなんとか外出できるレベルにはなります。
先日塾に行ったら、「髪切った?」と聞かれました。切ってません。どうやら降ろした分だけ前頭部のボリュームが減っていたので勘違いしたみたい。「でもまだ前髪が目にかかってない」らしいですが、作画崩壊というか設計ミスがあったみたいで、俺の頭は目から上がめちゃくちゃ長いです。別に顔立ちが取り立てて縦長だとか、極端に鼻から下が長いというわけではありません。頭が大きいんです。どんなに前髪が伸びても絶対に目にかからないからそれはそれでラクなんですが、かれこれ5〜6年は前髪を上げているので(小学生の頃はいろいろと普通だった)、どんな髪型になった日でも自宅ではオールバックに戻しています。前髪が鬱陶しい。目が隠れるような髪型になったら余計陰気くさくなるので死んでもやりません。今が完璧というわけではありませんが、まあ不満もメリットもひっくるめたら今のままでいいか、と思っています。結論を言えば、とりあえず最近は前髪を下ろしています。


あ、風呂上がりに乾かした時の髪型が一番自然で良い。たまには切らずに粘ってみようかな。普段真っ黒な俺でも血色が良いし、風呂上がりの自分は一番男前な状態なのでは。俺はよく高田純次を真似て、「すいませんね、朝からいい男で」なんて馬鹿なことをよく言いますが、一番カッコいいのはやっぱり夜なんですね。


やめとこう。響きがやらしすぎる。


カーリングがスポーツなのか、俺はずっと疑問視してきました。
しかし今回のカーリング女子、日本対英国の試合を見て出した結論は、カーリングがスポーツかどうかはともかく、非常に高度な正確性と物理的戦略を必要とする戦いであることに依存はないという、身も蓋もない当たり前の話。
スポーツとは肉体を極限まで追い込むことであるとするなら、確かにカーリングがスポーツなのかと言われて微妙に思う人も少なくないだろうけど、第8エンドでのとんでもない作戦で紙一重の差で勝利をもぎ取ったイギリスの根性とか、第9エンド(コールド勝ちみたいになってたが)の最後にたった1投で一気に形勢が逆転したプロセスとか、本来は絶対に噛み合わないはずの作戦と作戦のぶつかり合いプラスほんのわずかな神様のいたずらを見ていると、派手さやビジュアル面サウンド面の迫力は他の種目に譲るとしても、次に、5分後に、どうなるかまったく分からないというワクワクドキドキの感情はやっぱりオリンピックに相応しいのかな、と思いましたね。


京進3SK英語の全授業が終了。最初に参戦開始を報告した2009年6月3日の『There is no water in this month.』からもうずいぶんと時間が経ちました。23日には数学も終わります。こうやっていろんなことが順々に終わって、受験や卒業へとカウントダウンしていくと思うとやはり悲しさを感じずにはいられません。最初から全部分かってたことですし、いつかは来ることが分かっていた――そしてそれが今であるというだけのことだ――けど、やはり俺もまだまだ未熟なのか、それとも健全な人間である証拠なのでしょうか。


MUSIC JAPAN アニソンSP2、2月28日24時55分から地上波でやりますよ。卒業式前日深夜とか、寝坊フラグでしかない。でもまた実況プレイでもやるか。
また中島愛[めぐみ]を見て、また「はぁ〜」と溜め息をつきながら感心するんでしょうね。それを世間では萌えるという。
詳しい人にとっては今さらだけど、まめぐの声をベースにVOCALOIDが作られてるんですよね。その名もMegpoidめぐっぽいど)。声がかわいいです。俺もVOCALOID買うなら、典型的アニメ声の初音ミクやヒステリックな(炉心融解のせい?)鏡音リンや中途半端な鏡音レンよりは「めぐぽ」がいいな。でも大人っぽくてバイリンガルでお得感の高い巡音ルカさんも使ってみたい。



劇場版『涼宮ハルヒの消失』主題歌、茅原実里8th Single優しい忘却レビュー。その前に愚痴。
個人的にはアルバムよりシングルの方がレビューが難しいです。アルバムなら他の曲とのつながりやバランスで論じたり、アルバムの世界観の中の位置付けなどをみることができるんですが、シングルはほぼ1曲そのものだけを見なくてはなりません。それに売り上げの都合上、ある程度インパクトの強いものが寄ってしまうことも確かです。アルバム曲がシングルよりもクォリティがものすごく低かったら、もうアーティストとして失格だと思いますけどね。最近はシングルさえもメロディのない曲が増えて困る。ドとレとミだけで曲になってたりするから、むしろゲームの縛りプレイ的なやる気を感じられます。「ポーションフェニックスの尾は使わない!」みたいなね。いや実際はそんな気はないんでしょうけど。
で、今回のレビュー。あろうことかカップリングすらないんですよね。『優しい忘却』『〜 -sonority-』『〜 -sincerity-』『〜 或る日の夢』バージョン違いだけで4曲……エイベックス商法になってきたよ。みのりんの事務所はエイベックス・プランニング&デベロップメント、レコード会社ランティスバンダイ系、レーベル『Glory Heaven』はソニーの流通ルートと、なかなかカオスになってはいるんですけどね。
というわけでレビュー開始。

01. 優しい忘却
実はエレキがないだけで最初からパーカッションもベースも(打ち込みだけど)入っています。アコースティックギターの音がちょこちょこ聴こえてくるのも映画のラストシーンを思い出させていいですね。アグレッシブな曲ではないのでストリングスは引き立て役に回っていますが、これがまた涙を誘う。
ハルヒ楽曲は基本的に妙な転調などが多く、なかなか歌いにくい弾きにくい曲だったんですが、今回は極力シンプルに落とし込んで、歌詞をまっすぐ心に届けてくれます(歌詞そのものについては後述)。映画を見終わった後の感覚もぶち壊しにならないし。Cのキー、分かりやすいメロディ、静かでクリアなアレンジ、すべてがこの映画のためであり、すべてに意味があると思っていいんじゃないかな。

02. 優しい忘却 -sonority-
映画のエンディングで実際に使われたバージョン。完全なアカペラですが、問題点というか、気になった点がひとつ。アカペラとはいえ、本来はリズムを揃えてくる方が普通だと思うんですが、これはそういう録り方――クリック音の出るヘッドホンをつけて歌うとか、それなりにリズムを意識できる方法ではなく、完全に歌い手みのりんの、わざとラフにした感覚(間隔ともいえる)をそのまま活かしています。映画の締めとしてどうかと思いはしたんですが、単独で聴くと味があってよいですな。

03. 優しい忘却 -sincerity-
ピアノが基本、一部ストリングスが入るバージョン。ピアノそのものも01.とは違いますが、俺自身がよくやるアレンジに近いせいか、こっちの方がしっくりきますね。コーラスが入っているのも個人的にはプラスポイント。コーラスが“添え物”ではなく、ちゃんと一定の音量を保っているのもその美しさを引き立たせる。

04. 優しい忘却 或る日の夢
キーをCからE♭に上げてインストゥルメンタルにして、チェロが旋律を奏でる。挿入歌として使って欲しかったですね。6度下のハモリがメロディをよく支えています。チェロが副旋律に回っている部分ではオルゴールや鉄琴のような(識別しづらいんです!)かわいい音がメロディになる。BGMとしての出来が非常にいいです。


全トラック共通の歌詞に関して。
歌詞単体で見たら今ひとつ分かりづらいように見えます。言葉を“つないだ”感、チグハグな歌詞に思えてしまう。
映画のバックグラウンドを知った上で歌詞を読むと、なかなか深みはある。どちらの世界の立場から歌っているのか、すぐには判断できないのは、どちらともとれる歌詞と歌い方だから。“消える世界”と“選ばれた未来”などは完全に対立していると思いますが。この歌詞から読み取れるのは、並行世界――願望によって改変された世界を、決して無意味なもの、排除すべきバグという扱いをしていないということ。だからこそ、選ばれた未来へ帰るという願いを叶えて、エンターキーを押しても、それを見送る自分、つまり改変された世界のもう一人の自分、“わたし”を忘れないで、と呼びかけているのではなかろうか。
単語そのものの数が少ない(ゆえに音符が少なく、それがシンプルなメロディの所以でもある)のも、キャラクターをうまくとらえている。その分やや暗喩が過ぎるので(セカイ系のアニメだから仕方ないけどね。キャラクターソングはその限りではないわけだし)、前述したように映画視聴は必須ですが。
でも『Sing All Love』のラストの『sing for you』が茅原実里本人の気持ちをまっすぐに伝えたとしたら(本人作詞だし)、こちらは映画のヒロインの気持ちをまっすぐに伝えているんじゃないかと思う。そうやって聞き比べてみるのも、またそれぞれの良さに気付けると思うんですが。


2本立ての片割れ、阪大受験前の最後のメッセージも合わせてどうぞ。