俺たちの旅

気まぐれで、奈良県の平城遷都1300年記念祭に行って来ました。

第一次大極殿1

書き始めは4月29日の夜19時過ぎ、帰り道の近鉄電車の中からです。


また出かける2日前に急に行くことになった。ゴールデンウイークの予定があまりにもなく、さすがにもったいないと感じたので、旧知の仲であるヤナギのいる奈良県に遊びに行くことにしました。途中の同志社までは定期券があるので、交通費は大和西大寺までで片道290円。定期券がないと片道1,000円くらいかかりますから、ずいぶんと遊びに行きやすくなったものです。京都駅から急行で40分程度、のんびりと田園風景を見ながら大和西大寺へ行きました。


大和西大寺奈良市の西の方ということになりますが、あの一帯が異常なテンションに包まれていました。元々ターミナル駅ということで、近鉄の駅の中ではかなり人の往来の多いところではあるみたいですが、今回は街全体がお祭り騒ぎ。、路面はきれいに舗装され、コンクリートの壁は再塗装され、ついでになかったはずの建物が増えている、とはヤナギの弁。しかも西大寺から徒歩10分なのにシャトルバスが走り、ぼったくりレンタサイクルが出現し、警備員が惜しげもなく投入されていて、奈良県民のやる気と本気を感じます。
俺にとっては平城宮跡は何もない原っぱに朱雀門、その向こうには近鉄が一本というイメージしかないですし、実際数年前まではそうだったらしいのですが、つい最近、本殿が再建され(まあ観光城である長浜城みたいなもんやね)、大ステージや資料館などが建ち、愛知万博で運用されていたようなトラムが走り、来たるべき1300周年に向けて万全の体制といった感じです。某国の某世界的スポーツイベントと違うのは、未完成の部分を絵でごまかしたりしないこと、そして何よりも未完成の部分など存在しないということです。


朱雀門
こういうイメージしかなくてしかるべきですよ。ついこないだまではこれしかなかったんだから。


平城宮跡は高校の校外学習でちょうど3年前に訪れていますが、あの頃とは何もかもが変わりました。でも当時から1300周年に向けた古都大改造計画が掲げられていたので、むしろ計画通りだったのかもしれません。


資料館の中は写真が撮れなかったんですが、年表・出土品・俯瞰模型・調度品・室内の再現などなど、無料の資料館にもかかわらずなかなか面白みのある展示品でした。無料でもやっていけるのは、遷都1300周年プロジェクトの母体から予算が降りているであろうからでしょうし、出土品の割合が低かったからではないかとも考えています。
やましを連れて行ったらどんなに興奮しただろう!屋根瓦だけで何百種類あるんだと。


妙なパレードもやってました。
パレード
自給いくらのアルバイトかな。


第一次大極殿2
内部
つい最近再建された第1次大極殿。構造的には本物でしょうかね。
宮大工さんみたいな人がいるんだろうか。ものすごく鮮明な漆喰と朱色が印象的でした。


この祭を見ていて思ったのですが、ものすごく愛・地球博と雰囲気が似ている。万博は未来、平城遷都1300年祭は過去と、クローズアップしているものが180度逆ではありますが、町全体が一時的な非日常になっていて、それに酔いしれていること、何もなかったはずの場所に巨大な建造物が出来たこと、そしてなによりもわかりやすく直接的に愛・地球博との共通点を見せてくれたのが、このトラム。愛知でも走ってたよね。これのためにわざわざ専用コースが敷かれて、舗装されてたんだぜ。
トラム


祭もそこそこに、密入国者っぽいアジア人2人組は昼食へ。
「お好み焼・鉄板焼 きん太 奈良二条大路店」
800円でご飯と味噌汁と、小さめのお好み焼きと焼きそばですよ。あとサラダとかあったかな?普段の学食よりは高いけど、食べ応えはあった……たまには粉物もいいですね。学校の食堂って意外とそこら辺がないんですよ」。


そこからがカオスでした。なんとなくJoshinに行き、お互い考えていることがあまりにも筒抜けで嫌気が差し、、なんとなくLoftに行き、Loftそのものが買っても買わなくてもどっちでもいいもので構成されていることを学び、ブックオフ奈良法華寺店ではハードオフと併設されていたことでテンションが上がり見たこともない任天堂のレアなハードを2つも見つけてテンションが上がり槇原敬之Best LOVE』『Best LIFE』のHMV限定版を見つけてテンションが最高潮に達し、「お前今日はうるさい」「テンションがおかしい」と言われる始末。奈良に行ってヤナギと遊んでるとたいてい俺は壊れます。


気がつくと1駅歩いていたようで、新大宮駅から1駅だけ乗って近鉄奈良駅へ移動。
少しアニメイトに立ち寄り、その後は一路東大寺を目指しました。
ここはいつもと同じです。観光客がそこそこいて、今日も変わらず鹿たちが暮らしています。


鹿1
鹿2
鹿3
鹿、かわゆす。


人情の味がするという鹿せんべいを買い、齢拾八のおっさんが2頭ほどの鹿と戯れていたとき、同伴者はその映像を無駄に録画していやがりました。こんなおっさんが子供みたいに動物と遊んでるのを見て何が楽しいんだ。
でもその時、齢五拾くらいのおっさんが、面白いことをやっていましたよ。鹿の大群を呼び寄せて、せんべいを砕いてばら撒き、そこに10頭位の鹿が寄ってくるんです。


か わ い い 。


や り た い 。


やらずにはいられない。


思わずもう1つ鹿せんべい買っちゃいましたよ。でも俺も同じことが出来ました。次から次へと寄ってくる鹿たちの、なんとかわいかったことか!せんべいがなくなると俺から興味を失いビビって逃げていくのはちょっと将来の人間関係を予感しているようで精神衛生的に良くなかったんですが、ぜひ奈良に行かれた際は皆さん必ず鹿と戯れてきてください。俺は大学までの定期があるので片道340円です。月1で鹿に癒されに行こうかと本気で思います。


その後適当に遊んで、別れを惜しみつつも帰宅しましたが、その帰り道の話。


普段は追い抜かれ、待たされてばかりで劣等感を感じざるを得ない近鉄特急に生まれて初めて乗りました。追加出資500円は毎回出せる額ではありませんが、たまのことだしいい経験になるかなと思い今回決心した次第です。近鉄はJRのように駅ごとに時刻表を配布しておらず、急行ごときに20分も待たされる羽目になったというのが真相なのでございますが。

途中ほとんど止まらないし、乗り心地は良いし、速いし、最高ですね。毎日これで通学できたら良いのに。そんなことを考えていたらもう京都駅に着いておりました。


おまけ。
京都のSofmapでMDR-E931LP-Bというソニーの2,000円ほどのイヤホンを買いました。

今まで使ってきたイヤホンがことごとく安物だったので、こいつの音質に感動しています。
安上がりな男だと、自らつくづく思う4月末でありました。